はじまり

傲慢な天才科学者フランケンシュタイン博士が切り貼りした死体から作り出した生命体が脱走。不死身のモンスターとして放浪するその存在に博士の人生は翻弄される。

ミタメモ

円熟したなあギレルモ・デル・トロ監督、というのが感想ですが我ながらなんという上から目線。もちろん本人の前では言えません。べつに本人に会える可能性はないけれど。

デル・トロ監督の映画はいくつかみた。全体としての物語性の強さに魅力を感じる一方で、作品をよくする意図の範疇からはみ出して端々で滲み出ちゃう作家のエゴが強くて不愉快だな、と、どこかで感じていた。うっかりあふれすぎちゃった愛着とか憎しみとか欲望とか。それも「いいでしょ」と思って滲ませてる感。うっかりウンいいねと思っちゃいそうなんだけど、でもカチンとくる。

だけど今回は、それがとても少なく感じられたので、「ふふふ作家として円熟したね」と、勝手に上から目線で思った。ほんとに何サマだよ自分。でもそういった不快感がなければ、ほんとに楽しめるよデル・トロ映画、ということが実感できたのです。でも、だから今回は刺激が少なくて退屈だった、という批判もあるかもしれないという気がする。

古いほうの映画『フランケンシュタイン』(1931)の老人とモンスターのシーンがとても良いので、今回はどうなるかちょっと心配だった。でも、そのイメージをくずすことなく、新しい解釈も加わって、良いシーンになっていたので有り難かったです。

あと、ミア・ゴスはすごいすね! とか。モンスターがイケメンでおいしすぎるな! とか。

そして同監督の過去作『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)でも見事だった、題材となった過去のモンスター映画でのモンスターへの解釈よりも1歩進んだ現代的立ち位置で、モンスター(他者)への同情的かつ公平な視点を保とうと努力しつつ共生関係を模索する意志が健在でうれしかった。けれど、やはり今回もなかなか困難な物語に、なるべくしてなりました。

どんだけ

2時間29分

どうみた

映画館 Regal Union Square

リンク

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