はじまり

保安官3人が守る平和なド田舎の町で、唐突に動物の奇行や猟奇殺人死体など妙な出来事が起こり始め、どうもゾンビのしわざらしいのでいやいやながら対応するものの、いかれた必殺葬儀屋まで仲間に加わり事態は阿鼻叫喚のありさまとなる。

ミタメモ

ビル・マーレイのインタビュー動画をたまたまみていたら、「ジム・ジャームッシュなどの敏腕で真摯なストーリーテラーから送られてきた脚本を読むと、そのとたん、何がやりたいのかがわかるし、そのとおりでイケるのがわかる。だから、(規模の大きくない独立プロ系映画であっても)すかさず出演OKする。いちおう監督に会ってみるとか、そんな必要すらぜんぜんない。いい映画になることは脚本で分かるからね」(意訳・要約)というようなことを言っていて、「ジム・ジャームッシュとの映画って最近はなに」とネットでさがしてみたら、まずこれが出てきて、

むむむ、これ、みたことあるわ……ある、ある……。忘れるところだったわ……。
これ、書いとかないと、みたことすっかり忘れそうだわ……。

と思ったので、いま、書いています。

忘れそうだからといって、つまんなかったという印象かというと、そういうわけではありません。むしろ、なんか楽しかったという印象。
おマヌケなギャグにアハハハハと笑っているうちに、ときどきダレたかもしれないけれど、人情話的にもいいかんじの結論があったんじゃなかったっけ。いや、なかったっけ。あったような気がするけれど。
あと、ビル・マーレイとアダム・ドライバーという田舎保安官コンビが、たたいてもくぐもった音しか出ないこわれたドラムみたいな手応えのなさで、かえっておもしろかった思い出。

ほかにもティルダ・スウィントンとかトム・ウェイツとかいろいろすごい人たちが集まって、まだすごくなる前の映画作家や俳優だけが味わえるはずの「すごくないかもしれないゾンビ映画を本気で作る」という快楽を、もうすごい立場になっちゃったのに味わいたくてしかたがないので集まって作ってる感が、うらやましすぎてちょっとカチンとくるけど愛しい、というかんじだった記憶があります。

けっして傑作と言われるような点数が一般的につけられている映画ではないけれど、ビル・マーレイが「イケる」と思ったのなら、きっと彼にはこの奇妙な楽しさが企画・脚本の段階から見えていたのでしょう。そして飛び込んで悔いなく楽しんで演じたのでしょう。ゾンビランドにも出ているし、きっとゾンビ映画の快楽が心から好きなのでしょう。きっといいひとなのかもと想像してます。

どんだけ

1時間44分

なぜみた

ジム・ジャームッシュ監督のゾンビ映画があるとおしえてもらったので配信で探してみた

どうみた

どの配信かは忘れた

リンク

作品IMDb

作品WikiPedia(日本語)

公式サイト(日本語)